先輩社員紹介

所属部署
技術部 研究室
入社年度
2020年
勤務地
静岡工場内研究室
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わたしの仕事
耐熱性繊維の強度、耐熱性向上を目的として研究しています。研究室の小規模な装置を用いて原材料から添加剤、紡糸条件、焼成条件など様々な条件を調整し、目標の物性を持つ繊維の開発に取り組んでいます。多くの試作品の中から良い特性を持つものが得られれば、スケールアップし工場の装置を使い製品化に向けさらに実験と測定を行います。
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1日のスケジュール
研究開発の流れは、原材料の混合・濃縮、紡糸、焼成、焼成された糸の評価、のサイクルです。各ステップに1日から数日かかるため、その日により作業内容はかなり異なります。実験の待ち時間には他社特許や論文、学会誌を読んだり、月一回の進捗会議のための資料や報告書を作成したりしています。
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やりがいを感じること、達成感を得られたこと
耐熱性繊維はとても幅広い業界で使われて、ニーズも様々です。しかしながら、同様の製品を作っている企業はほとんどありません。現在開発中の糸も完成すれば多くの企業に使ってもらえ、日本にとどまらず世界の産業をほんの微力かもしれないが支えるものになると考えています。そんな製品の研究開発にかかわることができることに大きなやりがいを感じます。
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苦労すること、大変なこと
糸は直径数~十数マイクロメートルの極細のフィラメントからなっています。その糸を扱うのには感覚的な手技も必要でとても難しいものです。また、大学では全く異なる分野を専攻していたので、知識も浅く実験も思い通りの結果になることは稀です。ただ、知識も経験も豊富な先輩方がアドバイスをくれフォローしてくれるので、苦労や困難を感じることはありません。
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ニチビ製品の魅力
耐熱性繊維のニチビアルフ®も水溶性繊維のソルブロン®も一般消費者の目に触れる機会はほとんどありません。しかしながら、様々な製品の製造過程で利用され、その製品は多くの人たちの役に立っています。また、同様の製品を製造している企業は数えるほどしかありません。乾式紡糸という独自の技術で産業を陰から目立たずに支えているのがニチビの製品の魅力だと思います。
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入社の決め手、入社してよかったこと
実際に手を動かして物を作ることが好きだったので、メーカーに就職したいと考えていました。就職活動を進める中で自分の地元に、世界でもまれな技術を持つ当社を見つけ非常に興味を持ち入社を決めました。現在の仕事内容は実際に手を動かし工夫して試作品を作製しています。まさにやりたいと思っていたことができているので、入社できて本当に良かったと思っています。
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今後の目標
乾式紡糸は開発されてからかなりの時間がたっている古い技術です。しかしながら、ほとんどオンリーワンの技術であるため、研究や利用は多くはされておらず、まだまだ可能性を秘めていると思っています。この可能性を見つけ出し、まだ誰も作ったことのない製品を作り出してみたいです。